リフォーム事例4
すれちがう心
結婚して半年、夫は私の「自分の携帯電話が欲しい」という要求を切って捨てた。
家にいるのだから、必要ないと。
「また働きたい」という私に、そんなことするくらいなら自分好みの容姿になるよう努力しろと言い捨てた。
夫は私を人間として見ていない、私はそう思った。
私はまず家事をボイコットした。
夫は何にも言わず、自分で家事をした。そんなことなんでもないというように。
私にはもう夫がなにを考えているのかわからなかった。
実家に帰った時、両親にそのことを愚痴った。
家に戻ると、夫が私の両親から電話があったといい、「これでは俺のメンツが立たない」と怒った。
もう耐えられない。私は実家に帰った。
夫の愛
夫は休みのたびに私の実家に来た。
私が夫と話そうという気になったのは、夫が私の両親に必死で頭を下げているのを窓から見たからだ。
私の使っている部屋に、夫は無言で入ってきた。
また怒られることに、私は身構えた。
わるかった、夫は頭を下げた。
「携帯電話を持ってほしくないのは浮気されるのが怖い自分の弱い心からだ。だから自分好みにいてほしいと思っていた。家事を任せていたのは、それが自分の私への信頼だからだ。自分でもできるが任せているということを分かってほしかった。夫の自分を立てる妻になってほしかった。だが、全部自分の勝手だと思った。すまない」。
夫の本音に私は驚き、そして感動していた。
それが夫の愛なのだ。
やりなおしましょう、はじめから、私は言った。
リフォームしましょうと。
久しぶりに夫の運転で、家に帰った。